高血圧ゼロを目指すプロジェクトに参加しています!
市では、高血圧が一因として挙げられる脳血管疾患による死亡が多いことが健康課題となっています。そこで、日本高血圧学会が公募している「高血圧ゼロのまちモデルタウン事業」に応募し、学会の支援のもと、高血圧ゼロのまちを目指します。
「高血圧ゼロのまち」モデルタウン事業とは
- 「高血圧ゼロのまち」モデルタウン事業とは、日本高血圧学会が主催する事業で、自治体が中心となり、住民などを対象に健診の受診勧奨や血圧測定、保健指導などを行うことによって、「高血圧ゼロ」を目指すものです。
- 平川市はその名称を『目指せ!高血圧ゼロのまち「健康ひらかわ」プロジェクト』とし、令和4年度より事業を始めることとしました。このモデルタウン事業を実施している自治体は全国でも少なく、東北地方でははじめての取組となります。
- 高血圧は脳血管疾患や心疾患を引き起こす大きな要因と言われています。そこで、市では「高血圧がもとで脳血管疾患や心疾患で倒れてしまう人を一人でも減らしたい!」という思いでこのプロジェクトをスタートさせました。
平川市の血圧の現状(健康課題)
- 平均寿命が短い
出典:厚生労働省 市町村別生命表
- 脳血管疾患や心疾患の死亡率が高い
下の表は全国平均を100として、100以下であれば死亡率が低く、100以上であれば死亡率が高いことを指します。
- 男性の脳内出血、女性の腎不全、そして男女ともに心不全・急性心筋梗塞の死亡率が高い。
出典:厚生労働省 平成25年~平成29年 人口動態統計特殊報告
出典:厚生労働省 平成30年~令和4年 人口動態統計特殊報告
- 高血圧の未治療者が多い
- 令和2年度の特定健診受診者のうち、約3割の方が高血圧(140/90mmHg)の値となっていますが、そのうち約半数の方は未治療です。
- 「血圧が高くても症状がないから気にしていない」、「血圧はいつも同じではないから、信じていない」と思われる方も多いかもしれません。
- しかし、何かしらの症状が出てからでは手遅れになってしまうこともありますので、脳内出血や脳梗塞、心筋梗塞、腎不全などの予防のために、血圧のコントロールは非常に大切です。
平川市の取組について
このプロジェクトを達成するために、3つの目標を掲げています。
(1)自分の血圧を知らない人ゼロ
毎年の健診や毎日の家庭血圧を測定することで、自分の血圧を把握することが第一歩です。血圧計の貸出や毎日の血圧を記録する血圧手帳を配布します。また、高血圧の要因の一つである食塩の摂取量を調べるため、集団検診での尿中塩分摂取量の測定を実施します。これにより、1日の食塩の大まかな摂取量を把握できます。
【市の取組】
- 健診受診の勧奨
- 尿中塩分検査の実施(集団検診の特定健診、後期高齢者健診)
- 血圧計、塩分計の貸出
- 血圧記録手帳の配布
(2)3度高血圧(180/110mmHg以上)ゼロ
自分の血圧をコントロールできるように、健診結果をもとに保健指導を実施します。生活習慣の改善または治療を行っていただくことで、3度高血圧者(180/110mmHg以上)ゼロ、2度高血圧者(160/100mmHg以上)の減少を目指します。
【市の取組】
- 健診結果をもとに保健指導を実施
- 高血圧2度以上で医療機関を未受診の方へ再度保健指導を実施
(3)高血圧と塩分摂取量の基準を知らない人ゼロ
市民全体の血圧への意識を高めるため、高血圧について学ぶ機会を増やします。
【市の取組】
- 高血圧講座や減塩講座の実施
- 乳幼児健診での減塩指導(3歳児健診で尿中塩分検査)
- 各町会などで高血圧講座の開催
- 広報やホームページ、SNSでの定期的な情報発信
血圧の正しい測り方と血圧の基準値
血圧には正しい測り方と基準値がありますので、紹介します。
★血圧計の貸出も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
塩分の基準値
成人男性 | 7.5g 未満 |
成人女性 | 6.5g 未満 |
※血圧を治療されている方は、男女ともに6.0g未満です。
参考:日本人の食事摂取基準2020年版
令和6年度 高血圧ゼロプロジェクト事業紹介
- 令和6年12月14日 減塩セミナー
会場では、減塩食品の展示や試食、血管年齢の測定などを行いました。
減塩講座では、血圧管理、減塩の仕方、減塩食品について学ぶことができました。
市内外から多数の皆様にご来場いただきありがとうございました。
- 講演1 「脳・心・腎を守るための血圧管理の基本」
- 講師 弘前大学大学院医学研究科 脳卒中・血管内科学講座 准教授 横山 公章 先生
- 講演2 「今日からできる減塩~知って得する減塩テクニック~」
- 講師 日本高血圧学会減塩委員会アドバイザー 野村 善博 氏
- 令和7年1月31日 津軽みらい農協 高血圧講座
心臓の病気と血圧管理について学ぶことができました。
- 講演 「心臓を守るためにできることは?」
- 講師 弘前大学大学院医学研究科 循環器腎臓内科学講座 教授 富田 泰史 先生
- 令和6年度 市保健師、管理栄養士による保育施設巡回講話